Webサイトによって収益を得たり、自社の商品やサービスを宣伝したりする方法として、ランキングサイトの制作があります。ランキングサイトを制作する際は、信頼性のおける情報を提供したり、デザインを工夫したりといったポイントが重要です。
本記事では、ランキングサイトの作り方やコツ、おすすめのツールなどについて詳しく解説します。
目次
ランキングサイトとは?
商品やサービスをランキング形式で紹介するサイトを、ランキングサイトと呼びます。「化粧品のおすすめランキング◯選」のようなサイトがこれに該当します。
ランキングサイトには、どの商品を購入すればいいのかわからないユーザーや、自分で比較検討するのが億劫というユーザーに向けて、商品を訴求する狙いがあります。
ランキングサイトに多くのアクセスが集まれば、以下の収入が発生する可能性があります。
・アフィリエイト収入:ユーザーが特定の商品を購入した時に発生
・広告収入:サイトに掲載した広告の表示回数やクリック回数によって発生
・情報料:見積もりや資料請求をしたユーザーの情報を企業に渡す時に発生
また、自社の商品やサービスを宣伝する目的でランキングサイトを制作することもあります。
ランキングサイトのメリット3個
ランキングサイトを制作するメリットについて、3つのポイントから解説します。
1. ランキングそのものが好まれる傾向がある
「他の人はどのような商品を使っているのだろう」と、他者の選択基準を参考にして買い物をしたいと考えるユーザーがいます。
ランキング形式の商品紹介は、そのような心理を持つユーザーに特に好まれやすいと考えられています。
実際に、ランキング形式での商品紹介は大手ECサイトなど、Webマーケティングの業界で積極的に取り入れられています。
2. 購入の後押しができる
商品を購入するかどうか迷っているユーザーに「この商品はランキングの上位に入る優れた商品である」と示すことで、購入の後押しをします。
単に商品の広告を配信するよりも押し付けがましさがなく、自然な形で商品購入につなげます。
3. 検索サイトからの流入が見込める
商品の比較検討したいと考えるユーザーは「パソコン ランキング」「生命保険 おすすめ ランキング」など、ランキングという言葉を含めて検索することがあります。
サイト名やコンテンツのタイトルにランキングという言葉を含めることで、検索サイトから多くのアクセスを集めることができ、収益が上がりやすくなる可能性があります。
ランキングサイトの作り方・制作手順4個
ランキングサイトの作り方を、実際の流れに沿って解説します。
1. ジャンルを決める
ランキングサイトで扱うジャンルを選定します。多くのランキングサイトはアフィリエイトによる収入を中心としているため、アフィリエイト案件の有無でジャンルを決定することが一般的です。
アフィリエイト案件は、商品を紹介したい人と、商品を紹介してほしい企業を仲介するためのサービスであるASP(Affiliate Service Provider)で確認できます。
また、ジャンルの規模が大きい場合は以下のようにセグメントを細かくすることも検討します。
・年齢別
・地域別
・悩み別
・価格別
・場所や部位別
など。
例えば、女性向けのスキンケア用品をジャンルとして設定する場合には、20代や30代といった年齢別、または価格別など、対象となる範囲をある程度絞って訴求することもできます。
2. 商品や顧客のニーズをリサーチする
決定したジャンルでどのような商品が人気なのか、紹介する商品の魅力はどのようなポイントにあるのかといった点についてリサーチしましょう。
事前のリサーチが不足していると「人気のあの商品がランキングに入っていないのは変だ」などと、ランキングサイトの信憑性を疑われるリスクがあります。質の高いランキング記事を制作するためにも、事前のリサーチは入念に行います。
また、サイトにアクセスするユーザーにとって有益な情報であるかといった点も重要です。ユーザーのニーズを満たせるランキングサイトはどのようなものであるのか考え、反映します。
3. ランキングの切り口を決める
ランキングサイトの制作者の好みや気分でランキングの順位を決めると、信頼性のないサイトだというイメージを与えてしまう可能性があります。客観的な視点からランキングを決定するために、事前に商品の評価方法を考えましょう。
順位付けをする際の切り口として、以下をはじめとするポイントが挙げられます。
・性能の高さ
・過去の実績
・価格の安さ
・ユーザーからの評判
例えば、シャンプーなどのヘアケア用品を紹介するランキングサイトであれば、以下をはじめとする切り口から評価を行うことが考えられます。
・価格
・成分
・髪のまとまり具合
・洗浄力
・香り
4. ランキング記事を書く
前項で決めた切り口を元に商品の順位付けをして、実際にランキング記事を作成しましょう。
ランキングの公平性を保つために、自分が売りたいと思う商品も、それ以外の商品も、どちらも平等に魅力をアピールすることが大切です。
なお「売上ランキング」といったタイトルにすると、売上数や売上高を調べて、根拠を提示する必要が出てくることに注意しましょう。調査に時間がかかる上、正確な情報を手に入れることが難しい場合があるため「おすすめランキング」などのタイトルにすることが一般的です。
ランキングサイトの成功のコツ7個
ランキングサイトの制作に成功するためには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。次のポイントから成功のコツについて解説します。
1. リサーチを徹底的に行う
ランキングサイトに掲載する情報が信頼のおけるものだとユーザーに判断されれば、サイトの説得力が増し、より高い広告効果が得られる可能性があります。
事前のリサーチは徹底的に行い、ユーザーに信頼性の高いサイトだと認識してもらいましょう。
2. 利用者にヒアリングする
制作者の意見だけでランキングサイトを制作すると、ランキングの順位や商品の評価に偏りが出るかもしれません。商品を実際に使ったことのある利用者に、商品の感想をヒアリングすると、さまざまな視点からの意見が得られます。
ヒアリングする時は、商品に対する評価を5点満点などの数値で評価してもらうことも有効です。利用者の評価の平均を商品ごとに出して、一覧表として掲載しましょう。
3. SEOのキーワード選びに注意する
ランキングサイトにアクセスを集めるためには、SEOに関する知識やスキルも必要です。中でもキーワード選定はアクセスの集めやすさに関わるものであり、特に力を入れたい工程と言えます。
ランキングサイトは同じジャンルの商品を複数紹介することから、キーワードを頻出させやすいというメリットがあります。キーワードをうまく選定できれば、検索サイトの上位を狙いやすくなるでしょう。
4. 説得力のある内容にする
ランキングサイトの中には、自分がアピールしたい商品を無理に1位にしているサイトも見受けられます。しかしそのような方法で無理やり商品をアピールしていると、ユーザーの不信感が高まり、サイトを離脱される原因となりかねません。
自分のアピールしたい商品が上位となるようなテーマのランキングを設定したり、根拠のある内容でコンテンツを制作したりと、内容の質を優先するように心がけましょう。
5. 詳しい専門家に監修してもらう
扱うジャンルに詳しい専門家に依頼して、商品の選定や紹介を依頼したり、選び方のポイントを解説してもらったりすることも有効です。コンテンツに説得力が生まれ、より有益な情報を提供できるでしょう。
例えば、スキンケア用品のランキングサイトであれば皮膚科医、ヘアケア用品のランキングサイトであれば美容師などに監修を依頼することが一般的です。
6. 図解を入れる
ランキングサイトのコンテンツには図や表を掲載し、情報をわかりやすく提供することを心がけましょう。 ユーザーが商品を比較しやすいよう、商品のスペックを一覧表にして掲載するといった工夫が考えられます。
また、商品の特徴をX軸・Y軸といったグラフで表したり、専門家からのコメントを吹き出し形式で配置したりといった方法もあります。ユーザーが飽きずに閲覧できるよう、コンテンツの作り方を工夫しましょう。
7. 多くの商品を比較する
ランキングサイトで多くの商品を紹介すれば、ユーザーは自分が欲しい商品をじっくりと探せます。ユーザーのニーズを満たし、ページの滞在時間を伸ばすことで、検索エンジンからの評価も高まる可能性があるでしょう。
ランキングサイトによっては、1つの記事で50個以上の商品を紹介しているサイトもあります。多くの商品を紹介すれば、その分制作に労力がかかりますが、時間や予算に余裕がある場合はチャレンジしてみましょう。
ランキングサイト作成の注意点
ランキングを作成する場合には、特に景品表示法に注意しましょう。
例えば、根拠なく1位表示している場合に、優良誤認表示が問題となる可能性があります。
また、「広告」であることを隠してクライアントだからという理由で1位表示している場合はステルスマーケティングが問題となる可能性があります。
ランキングサイトのツール・テンプレートおすすめ3個
1. ランキング特化のシステム
ランキングサイトとして有名なサイトにmybestがありますが、そういったサイトと同様の機能をもったシステムを当社が代理店として販売しています。すでに大手企業で導入済みでSEO対策もしっかりとされているので、結果が出やすい状況です。
予算としては制作で数百万円となるため、ある程度の規模で始められる会社向けとなります。
※当社から購入された場合にはSEOのアドバイスを30分無料で付けさせていただきます。一般販売していないシステムになりますので、お問い合わせください。
2. WordPressテーマ「SWELL」
Wordpressのテーマとして人気の「SWELL」。SEO対策がしっかりとなされており、機能が豊富で使いやすいのが魅力です。
「広告タグ」というメニューからランキングを作成でき、クリック数などの計測も行うことができます。
計測できると、商品説明やキャッチコピーなどの改善に利用でき、より効果的な訴求が作れるようになるでしょう。
3. WordPressテーマ「AFFINGER」
「AFFINGER」も人気テーマのひとつです。デザインがおしゃれでランキング表示のデザインテンプレートがショートコードに入っています。
こちらも様々なアフィリエイトサイトやランキングサイトで使われており、機能は十分です。
まとめ
ランキングサイトは、どの商品を選べばいいかわからないといったユーザーに向けて商品を紹介して、商品を購入する後押しをするサイトです。
ランキングサイトを作成する時は、事前のリサーチを行い、有益な情報を発信することでユーザーのニーズを満たしやすくなります。また、ツールやテンプレートを効果的に使うことで、 見やすく質の高いサイトを目指すことも大切です。