薬機法を勉強するときに役立つ、初心者でもわかりやすいおすすめの本を紹介します。これから勉強する人は、本を選ぶときの参考にして下さい。

薬機法(旧薬事法)とは?

薬機法という名前は略称で、正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と言います。

薬機法の他には、「医薬品医療機器法」という略称が使われることもあります。2014年の改正前は「薬事法」という名前の法律でした。

法律の条文にもあるように、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品が対象ですが、健康食品・サプリメント・健康器具なども関わります。

薬機法の本の選び方

薬機法といっても様々な業界の人が関わります。医療業界、化粧品業界、健康食品業界、美容業界、広告業界など。

また、本の内容は、法律全体の解説書もあれば、特定の業界や仕事内容に合わせた本もあります。

自分自身の業界や仕事、目的に合った薬機法の本を選ぶことが大切です。

薬機法の本おすすめ6選

1. よくわかる薬機法

「よくわかる薬機法」は、令和の薬機法大改正に対応した薬機法の解説書です。

薬機法の法体系を俯瞰しつつ、網羅的に学習することができるため、薬機法を一から勉強する初心者にもわかりやすい本になっています。

制度ごとの括りの章建てがあり、「承認制度」「認証制度」「許可制度」「認定制度」「登録制度」「認可制度」「届出制度」「確認制度」「指定制度」「報告制度」「表示規制」「広告規制」「監督」「医薬品等行政評価・監視委員会」という流れで解説されています。

薬事日報社
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2. 詳説薬機法 第5版

薬機法の条文・条項ごとに解説されている本格派の解説書です。口コミにもあるように辞書のような本で、薬機法にどっぷりと仕事で関わる人や法律家の人におすすめの本となっています。

著:團野 浩
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3. 実務解説 薬機法

薬事行政の最前線で活躍した弁護士による、薬機法の体系的な解説書です。

「医薬品・医療機器業界の企業担当者必携」と書かれているとおり、医薬品・医療機器に関わる人にとって有益な本と言えます。

著:堀尾 貴将
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4. Q&Aでわかる医薬品・美容・健康商品の「正しい」広告・EC販売表示

「広告」「表示」に特化した解説書です。薬機法だけでなく景品表示法についても弁護士が詳しく説明しています。

実際、薬機法違反の事案でも景品表示法の優良誤認表示で取り締まられているケースがあるため、広告に関わる人は景品表示法への理解も必要です。

以下のような方にとって有益です。

・化粧品、健康食品、医薬部外品などのメーカーに勤務する広告やECの担当者

・美容健康ビジネスを支援する広告代理店、Web制作会社に勤務する方

・美容健康商品を扱うインフルエンサー、アフィリエイター

など。

技術評論社
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5. 薬機法暗記帳

医薬品登録販売者試験絶対合格!と表紙に書かれているとおり、「登録販売者」資格を取得したい人向けの本です。

登録販売者試験に合格するための勉強をしていて、医薬品に関する法律(薬機法)のところでつまづいている人におすすめです。

6. 健康・医薬品・医療の広告表示に関する法律と実務

健康・医薬品・医療関連の広告は、薬機法だけでなく、健康増進法、食品表示法、食品衛生法、医療法、景品表示法、特定商取引法などが関わり、横断的に理解することが必要です。

この本では、それらの法律の広告規制について詳しく解説されています。

健康・医薬品・医療関連の会社で広告や販売に関わる人や、そういった会社と取引のあるEC支援事業者、広告代理店、Web制作会社の方におすすめです。

本以外の薬機法の勉強方法

本以外にも薬機法を勉強する方法はあります。詳しい内容を勉強するのにおすすめのWebサイトを紹介します。

薬事法マーケティングの教科書

薬事法マーケティングの教科書は、美容健康ビジネスがかかわる法律について詳しく解説しているメディアサイトで、薬機法だけでなく、景品表示法についても説明している記事が多数あります。

美容健康商品の具体的な広告表現についてのOK・NGについても説明しています。

サイトはこちら

薬機法知恵袋

薬機法を勉強したり、条文を読み込んだりしても、実務では法律には書かれていない内容があったり、他の法律との絡みもあって複雑だったりすることが多々あります。

また、科学や医療の知識が必要になることもあります。

薬機法知恵袋は、実際にビジネスで薬機法と関わっている人が疑問に思った質問について、薬機法のプロが解説しているサイトです。

無料会員登録すると、各質問の回答が閲覧できます。

サイトはこちら

薬機法違反のリスク

薬機法違反をした場合、罰則や課徴金などのリスクがあります。また逮捕に至る事件も度々起こっています。

健康食品会社の逮捕事例

2020年7月20日に健康食品を販売する会社の社員と、その広告に関わった広告代理店の社員、合計6人が逮捕されました。

健康食品を販売する際に、「肝臓疾患の予防に効果がある」「無敵の肝臓を手に入れる」などの薬機法違反表現を使っていたのが原因です。

この事件は、逮捕にまで至ったことや広告代理店の社員も一緒に逮捕されたことなどで、かなり話題になりました。

医薬品販売会社の逮捕事例

2024年1月に、医薬品の販売許可を持っていないシンガポールの会社から、個人向けの輸出という名目で、日本国内の客に薬を販売した会社の代表ら2名が、薬機法違反で逮捕されました。

まとめ

薬機法は、他の法律やその他の知識が必要になることも多い難しい法律です。また度々改正もあるため、最新の内容について把握することも大切です。

まずは体系的に学び、そのあと、自分の領域について深堀りしていくのがおすすめです。