弁護士が増えるにつれ、弁護士はやめとけ!オワコンだろ?なんて言われることも増えてきました。

ただ、実際にはどうなのか、明らかになっている数字をもとに解説します。

弁護士はやめておけ!オワコンと言われる理由

1. 資格取得の難易度が高い

弁護士資格を取得するのは簡単ではありません。法科大学院(ロースクール)ができ、以前より合格率が上がったとはいえ、まだまだ難関資格で、国内最難関資格と言っても差し支えないでしょう。

そして、法科大学院にも行く場合、大学と合わせて最低でも6年間学校に通う必要があります。卒業後に受験、合格後は司法修習もあるため、弁護士として働き始めるまでに7年以上はかかります。

2. 弁護士数の増加

弁護士数は増加傾向のため、競争は激しくなっています。


2021年3月31日時点で弁護士数は、43,206人(うち女性8,335人)います。そして日弁連の資料の中にある将来予測では、2048年に64,431人でピークを迎えるとされています。

3. 年収の下落

弁護士数は増加していますが、市場規模は同じように大きくなっているわけではないので、仕事の取り合いが生まれ、年収は下落傾向です。年収の具体的な数字はこのあと説明します。

このような理由からやめておけと言われる弁護士資格ですが、オワコンなのかというとそうとは言い切れません。高収入の方も多く、社会的な信用力があり、弁護士にしかできない仕事もたくさんあります。

弁護士の平均年収は?食えないは嘘?

弁護士の平均年収を確認しましょう。弁護士が食えないのは嘘なのか本当なのかを確認します。

「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査2020」に弁護士の平均年収や所得が書かれてあります。

以下は、事業(営業等)収入及び給与収入の合計推移です。※一般の人がイメージする年収とは異なる点に注意してください。


参照

2000年・2010年・2020年と、十年単位で見ると、減少傾向にあることがわかります。

次に、修習期別の「所得」を掲載します。期が新しいほうが若い人たちになります。若手の年収は高いとは言えませんが、経験を経ていくと平均所得が上がっていることがわかります。

※右にスクロールできます。右にいくにつれて若手になります。

 全体1~9期10~14期15~19期20~24期25~29期30~34期35~39期40~44期45~49期50~54期55~59期60~65期66~69期70期〜
平均値
(万円)
1,106.4313.9469.4702.2578.81,455.51,298.82,121.71,863.21,518.91,621.51,514.1955.0860.3519.3
中央値
(万円)
700.0256.0358.0448.0300.0736.01,000.0950.0910.01,043.01,101.01,000.0799.0550.0461.0
回答数1,98941526636177827473135178624406158

日本全体の平均年収は、令和2年が433万円なので、それと比較すると収入は高いことが分かります。弁護士が食えないレベルの資格とは言えず、年収1000万円も十分に狙うことができます。

弁護士はコスパ最悪でならない方がいい?

弁護士が高収入と言われる資格であることに違いはありませんが、弁護士になるまでには膨大な勉強時間が必要です。

法学部から法科大学院に行くケースで考えると、法学部在学中の4年間、法科大学院在学中の2年間で、合計10000時間は超える量の法律の勉強をこなしている方がほとんどだと思います。そして、そのあと司法試験があり、絶対に合格する保証はありません。

そんな状況であるため、コスパが良いか悪いかでいうと、コスパが良いとは言えず、コスパ最悪と感じる人もいるでしょう。

弁護士にならない方がいいかに対しては、その人の気持ち次第です。弁護士になりたいか、弁護士になってやりたい仕事があるかどうかが大切だと思われます。

弁護士資格のメリット・デメリット

弁護士のメリット

・社会的な信用がある
・弁護士にしかできない仕事がある
・高収入を実現できる
・自由が効く
・働き方が選べる

弁護士資格は、社会的な信用力が高いと言えます。そして非弁行為が弁護士法に定められているため、弁護士のみに認められている行為を弁護士でない人が行うことはできません。

また、平均年収が以前に比べて下がっているとはいえ、一般の人より高収入であり、自分次第で年収数千万円以上は狙うことができます。

独立すれば自分の裁量で働き方や仕事を選べますし、勤務していても自分のやりたい分野の事案に携わることも可能です。

今はITが発達しているため、オンラインのみで済む仕事を中心に行い、旅をしながら働く弁護士も実際にいます。

弁護士のデメリット

・資格を得るまでに時間とお金がかかる
・以前より競争が激しくなっている
・営業力が必要な場合がある

法科大学院(ロースクール)ができてから、法科大学院を経て司法試験を受験する人が多いため、大学に最低6年通う必要があり、学費と時間がかかります。在学中も勉強が忙しいため、遊んだり、バイトをしたりする余裕はなくなる可能性が高いです。

弁護士数は増加傾向のため、競争が激しくなっています。独立している場合は、自分で仕事を獲得する営業力やマーケティングが必要になるため、仕事が取れずに困る人もいます。

弁護士に向いている人の特徴

責任感がある

弁護士の仕事では、依頼人の一生にかかわる仕事が多いです。依頼人からすると弁護士と接することはまれなことが多くなります。

一生にかかわる仕事であるため、責任感が求められます。依頼人の要望に沿った結果を得るために、粘り強く仕事を行うことが必要です。

精神的な強さがある

弁護士には精神的な強さも必要になります。弁護士の仕事では、何かしらの紛争にかかわることが多くなります。仕事によっては、非常に困難で悲惨な状態の方と接することもあります。そのため、うつになってしまう方も珍しくありません。

そのような仕事であってもやり遂げるためには、精神的な強さが必要です。

弁護士になった後の注意点

弁護士に限りませんが、士業は独立する人が多く、将来独立して自分の事務所を持つことを考えている人は多いと思います。その場合、自分で仕事を獲得する営業力やマーケティングが必要です。

独立後は、勤務時代と変わって、案件を遂行する能力以外のものが求められます。

まとめ

弁護士は非常に魅力的な職種です。しかし、簡単になれる仕事でないことも事実です。時間もかかりますし、難易度も高いです。それを踏まえて、弁護士という仕事を目指すかどうか考えてみてください。