歯医者・歯科医院の集客方法12個!初診患者を増やすには

歯医者・歯科医院の集客方法12個!初診患者を増やすには

歯科医院は生き残りの競争が激しくなっている業界のひとつです。今後、人口減や過疎化が進行していくことから、将来的な売上も視野に入れて経営について考えていく必要があります。

本記事では、歯科医院の集客方法について、オンライン・オフラインに分けて解説します。売上を上げるために重要なポイントなどについても解説しますので、ぜひ最後まで見てください。

歯科医院の現状

歯科医師の数は、増加傾向で2020年に107,443人となっています。


参照:厚生労働省資料

歯科医院の数は、2021年に67,899で、横ばいです。


参照:厚生労働省統計

このような中で、人口減少に伴い患者数の減少が見込まれています。


参考:日本歯科医師会資料

そのため、これまでと同じ運営を行っていると売上や患者の減少が予想され、今後は生き残りをかけたさらなる競争激化が起こると思われます。

歯医者・歯科医院の集客方法6個[オンライン]

歯科医・歯科医院の集客方法について、オンラインでできる方法を紹介します。

1. ホームページ

歯医者がオンラインで集客を行う上で、ホームページの制作は特に重要です。インターネットやスマホが普及した今、歯医者を探す時にまずインターネットで検索するということも当たり前になりました。

ホームページがなければ患者様に情報を伝える機会が限られるため、大きな機会損失につながることも考えられます。まずはホームページを制作し、患者様に自院の情報を伝えましょう。過去に制作して古いままになっている場合は、新しく制作することも大切です。

2. SEO

SEOはSearch Engine Optimizationの略称であり、日本語で「検索エンジン最適化」と呼びます。 Googleをはじめとする検索エンジンで検索した際に、自身のホームページが検索結果の上位に表示されるために行う施策です。

歯科医院の場合は「◯◯(地名や最寄り駅)+ 歯医者」などのキーワードで検索された際の上位表示を目指すことが一般的です。

SEOは知識を求められる部分も多いため、必要に応じて外部の業者に依頼するといいでしょう。

3. MEO

MEOはMap Engine Optimizationの略称で、日本語では「マップエンジン最適化」と呼びます。Googleマップで検索した際に、自身の会社や店舗などが目立つ位置に表示されることを目指します。

また、SEOの地図版と言える位置づけであることから「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。

MEOは専用の管理システムである「Googleビジネスプロフィール」に登録して行いましょう。

4. リスティング広告

より多くのユーザーにホームページにアクセスしてもらうには、Web広告を配信することも有効です。中でもリスティング広告は検索エンジンの検索画面に表示される広告であり、歯科医院の集客にもおすすめです。

リスティング広告は「Google広告」などに登録して、広告を表示するためのキーワード設定を行うことで配信できます。見込み度の高いキーワードを設定して、予算などの設定を調整しながら運用していきましょう。

5. ポータルサイト

歯科医院の情報や口コミなどをまとめたポータルサイトに登録することも大切です。大手のポータルサイトにはある程度のアクセスがあるため、自院について多くのユーザーに知ってもらえる可能性があります。

ポータルサイトの掲載には費用がかかることがあるため、費用対効果を見ながら活用します。また、多くの歯科医院の中から選んでもらえるよう、画像や説明文などにも気を配りましょう。

6. SNS

Youtube、Instagram、Twitter、TikTokなどのSNSで情報を発信する方法です。動画や画像で情報を発信することで歯科医院の情報が伝わり、患者様が来院しやすい雰囲気をアピールします。

また、単に歯科医院の情報を発信するだけではなく、治療や予防についての豆知識などを発信することでより多くのユーザーに見てもらえる可能性が高まります。投稿する頻度や担当スタッフなどを決めることで、継続的に運用することも大切です。

歯医者・歯科医院の集客方法6個[オフライン]

インターネットを介さず、オフラインでできる集客方法を紹介します。

1. 看板

建物の前や壁面、人通りの多いところに看板を設置して、歯科医院を開業していることをアピールする方法です。見た人に「信頼できそう」「安心感がある」などの印象を与えられるようなデザインにすることを意識しましょう。

初期費用としてデザイン料や制作料、工事費などがかかりますが、一度設置すればその後は手がかかることが少ない点もメリットと言えます。

看板広告を中心に売上を大きく伸ばしている歯科医院もあります。

例えば、テレビでも取り上げられた歯科医院として、きぬた歯科があります。

2. 屋外広告

ポスターなどを設置して歯科医院のことを認知してもらい、将来的な来院につなげる方法です。特に何度も通りがかる近隣住民は広告を繰り返し見ることになるため、無意識のうちに歯医者の存在を覚えることとなります。

屋外広告は路上などの広告スペースの他に、駅や電車・バスなどのスペースを活用する方法もあります。広告料から費用対効果を検討し、自院に適した方法を考えましょう。

3. チラシ

歯科医院のチラシを作成し、最寄り駅などで自ら配布する方法です。特に新規で開業した場合には、配布によって歯科医院の存在を知ってもらうきっかけになります。

駅や医療モールなど、近隣の施設にチラシを置いてもらえそうかどうかチェックしてもいいでしょう。また、新聞の折込広告としてチラシを配布することもできます。

4. ポスティング

近隣の住宅にチラシをポスティングする方法です。ターゲットとしているエリアにピンポイントで宣伝できるメリットがあります。

また、ポスティング会社によっては「ファミリー向けの戸建てやマンションを狙う」など、配布先を細かく指定することができます。歯科医院のターゲット層に応じて配布を行うことで、効率的に宣伝することができるでしょう。

5. 紹介

歯医者として患者様に良いサービスを提供していると、患者様が家族や友人を紹介してくれることがあります。

また、遠方に引っ越しする場合などに、患者様はかかりつけの歯科医院に「引っ越し先で通える良い歯医者はありますか?」と相談することもあります。腕を認められていれば、そのようなふとしたきっかけで知人の歯医者が患者様を紹介してくれることもあるでしょう。

歯医者としての腕を磨き、日頃から患者様や関係者を大切にすることで、新たな患者様を獲得できるように努めることが大切です。

歯科医院経営で大切なこと4個


歯科医院として安定的な経営を行うためには、集客はもちろん、日頃の心がけや取り組みも重要です。歯科医院を経営する上で大切なことを紹介します。

1. 患者様とのコミュニケーション

歯科医院は自分の身体を預ける場所であることから、歯科医師に対する信頼感は特に大切です。患者様のコミュニケーションを面倒くさがったり、威圧的な態度をとったりしてしまえば、もう来院してくれないかもしれません。

丁寧な対応は特別な費用をかけなくても日頃の心がけで行うことができ、他院との差別化もできます。患者様の持つ悩みや疑問を解決できるよう、丁寧で誠実なコミュニケーションを心がけましょう。

2. 内装や外観・設備

患者様に良い印象を与えるためには、施設や設備に気を配ることも大切です。院内は常に清潔にして、心地よい空間を作ることを意識しましょう。医療機器は清掃やメンテナンスを行い、患者様に信頼感を与えます。

患者様が多くの時間を過ごすこととなる待合室にこだわることも有効です。インテリアを工夫したり、雑誌や絵本などを設置したりして、居心地の良さにこだわりましょう。

3. 受付や歯科衛生士の対応

患者様がリピートしてくれるかどうかは、歯科医師だけではなく、受付や歯科衛生士の対応も影響します。

特に受付は予約の電話をした時や来院した時、患者様と最初に関わることになります。歯科医院の印象を左右するため、スタッフの教育やマニュアル整備などに力を入れましょう。

4. 新しいツールや集客手法への対応

オンラインでの集客が当たり前となった今、GoogleビジネスプロフィールやSNS、YouTubeなど、今までになかった集客方法を活用する歯科医院が増えてきました。

オンラインによる集客は新しい方法が生まれたり、効率的な運用方法が変わったりと、変化の激しい分野でもあります。日頃からアンテナを張り、どのような集客方法が主流なのか気にかけ、必要に応じて対応するようにしましょう。

歯科医院の売上アップの秘訣3個

歯科医院が売上を伸ばすために大切なことを紹介します。

1. 自費診療を伸ばす

歯科医院が多い地域では患者様の取り合いになり、保険診療だけでは経営が厳しくなる可能性があります。必要に応じてインプラントやホワイトニング、矯正といった自費診療の処置を実施しましょう。

自費診療は保険診療に比べて高額で、長期的もしくは大がかりな処置となる可能性があります。そのため、患者様はどの歯科医院で自費診療を行うべきかリサーチし、よく検討することが一般的です。

自費診療の施術内容や費用、自院で行うメリットなどを丁寧に説明し、患者様に自院で行うことを納得して選択してもらえるようにします。強引に勧めると「売上を上げたいから勧めてくるのでは?」と不審に思われることもあるため、注意しましょう。

2. リピート率を上げる

これまでに紹介した集客方法を使って新規の患者様を獲得したとしても、継続して通ってもらわなければ、広告料などのコストをかけ続けることになります。リピートして通ってくれる患者様を獲得することで、安定的に売上を上げることが大切です。

患者様のリピート率を上げるためには、質の良い対応をすることで患者様の信頼を獲得しましょう。また、以下をはじめとする工夫を行うことによって「次もリピートしよう」と感じてもらいましょう。

・ネットで簡単に予約できるシステムを導入する
・待ち時間を軽減する
・待ち時間を快適に過ごしてもらう工夫をする
・決済方法を多様化する
・定期検診の案内を送付する

さまざまな視点から歯科医院としての質を上げてリピーターを獲得し、売上を安定化させましょう。

3. 外国人の集客も行う

日本の人口は減少しているため、これまでと同じように経営していては患者数が減るリスクがあります。しかし外国人の国内人口は増加傾向にあるため、外国人の患者様を取り込むことでリスク回避となるでしょう。

まずは外国人の患者様を受け入れられる体制を整えることが大切です。英語や中国語などに対応できる体制を作り、今後に備えましょう。


参照:総務省統計局資料

歯科医院の医療広告規制

歯科医院の集客やマーケティングで注意しなければいけないのが、医療法や医療広告ガイドラインです。

広告可能事項は、医療法の第6条の5第3項で以下のように定められています。

一 医師又は歯科医師である旨
二 診療科名
三 当該病院又は診療所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項並びに当該病院又は診療所の管理者の氏名
四 診療日若しくは診療時間又は予約による診療の実施の有無
五 法令の規定に基づき一定の医療を担うものとして指定を受けた病院若しくは診療所又は医師若しくは歯科医師である場合には、その旨
六 第五条の二第一項の認定を受けた医師である場合には、その旨
七 地域医療連携推進法人(第七十条の五第一項に規定する地域医療連携推進法人をいう。第三十条の四第十二項において同じ。)の参加病院等(第七十条の二第二項第二号に規定する参加病院等をいう。)である場合には、その旨
八 入院設備の有無、第七条第二項に規定する病床の種別ごとの数、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の従業者の員数その他の当該病院又は診療所における施設、設備又は従業者に関する事項
九 当該病院又は診療所において診療に従事する医療従事者の氏名、年齢、性別、役職、略歴その他の当該医療従事者に関する事項であつて医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるもの
十 患者又はその家族からの医療に関する相談に応ずるための措置、医療の安全を確保するための措置、個人情報の適正な取扱いを確保するための措置その他の当該病院又は診療所の管理又は運営に関する事項
十一 紹介をすることができる他の病院若しくは診療所又はその他の保健医療サービス若しくは福祉サービスを提供する者の名称、これらの者と当該病院又は診療所との間における施設、設備又は器具の共同利用の状況その他の当該病院又は診療所と保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連携に関する事項
十二 診療録その他の診療に関する諸記録に係る情報の提供、第六条の四第三項に規定する書面の交付その他の当該病院又は診療所における医療に関する情報の提供に関する事項
十三 当該病院又は診療所において提供される医療の内容に関する事項(検査、手術その他の治療の方法については、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるものに限る。)
十四 当該病院又は診療所における患者の平均的な入院日数、平均的な外来患者又は入院患者の数その他の医療の提供の結果に関する事項であつて医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるもの
十五 その他前各号に掲げる事項に準ずるものとして厚生労働大臣が定める事項

そのため、上記に該当しないものは基本的に広告表示することができません。

そして、次のような広告は禁止されています。
(ⅰ) 比較優良広告
(ⅱ) 誇大広告
(ⅲ) 公序良俗に反する内容の広告
(ⅳ) 患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告
(ⅴ) 治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告

※参照:医療広告ガイドライン

ただし、治療前後の写真は、術前又は術後の写真に通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を付した場合については認められています。

また、院内掲示、院内で配布するパンフレット等は、その情報の受け手が、既に受診している患者等に限定されるため、情報提供や広報と解されています。

歯科医院の広告やホームページを作成する際は、このような広告規制があることを理解した上で進めることが必要です。

まとめ

多くの歯科医院が存在する中で歯医者として生き残っていくためには、単なる診療だけにとどまらず、集客やマーケティングといった視点から物事を考えていくことが大切です。

複数の集客方法を試して効果を確かめ、将来的にはより効果の高いと思われる方法に注力しましょう。また、集客の際はガイドラインを事前に確認し、違反することのないように気をつけましょう。

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