「腸活」という言葉は2015年頃から話題になって今ではよく使われるようになっています。

腸活と薬機法の規制の関係、広告表現として使えるのか、などについて解説します。

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腸活とは?

「腸活」とは、腸内活動を整える活動のことを指します。具体的な活動内容としては、食事や運動、生活習慣の改善などがあります。

腸活と薬機法の関係

「腸活」において薬機法と関係するのは健康食品です。

薬機法の規制対象は、化粧品・医薬部外品・医薬品等であり、健康食品は対象外ですが、医薬品的な効能効果を述べると、薬機法の規制が及びます。

「腸活」「腸内環境を整える」「腸内環境を改善する」などの表現は、身体の特定部位に作用を及ぼす医薬品的な効能効果にあたり、健康食品の効果として表現すると、薬機法違反となります。

薬機法第68条の「未承認医薬品の広告の禁止」に抵触することになります。

※薬機法第68条
何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

腸活と健康増進法

腸活という表現は、健康増進法も関わります。

消費者庁の資料に「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」がありますが、そこで「腸活」という言葉は、健康保持増進効果等を暗示的又は間接的に表現するもの、の具体例として挙げられています。

一般健康食品で「腸活」という言葉を効能効果として表現した場合、虚偽誇大表示として健康増進法第65条第1項に違反するおそれがあります。

※健康増進法第65条第1項
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

腸活と景品表示法

腸活という表現は、景品表示法も関わります。

景品表示法は、健康食品だけでなく、食品以外のサービスなども規制対象になります。

食品やサービスの広告で合理的な根拠がないにもかかわらず、効果として「腸活」という言葉を使っていた場合、優良誤認表示で景品表示法違反になります。

※優良誤認表示とは、商品やサービスの品質が実際よりも優れていると消費者に誤認させる表示のことです。

※景品表示法第5条第1項
商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

腸活の言い換え表現は?

腸活という表現を薬機法や健康増進法に違反しない言葉に言い換える場合、以下のような言葉が考えられます。

・朝からスッキリ(※気分)
・気分爽快
・元気になる
・毎日の健康のためになる
など

腸活と特定保健用食品・機能性表示食品

健康食品といっても明確な定義はなく、健康食品の中には、特定保健用食品や機能性表示食品などもあります。


引用元:消費者庁資料

特定保健用食品とは、生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含み、その摂取によって、特定の保健の目的が期待できる旨を表示する食品のことです。有効性・安全性について消費者庁が個別に審査し、許可を行うことで表示できるようになります。

機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づき特定の保健の目的が期待できる旨を表示する食品のことです。消費者庁に届出を行い、受理されれば表示できるようになります。審査は行われません。

特定保健用食品や機能性表示食品で、表示可能な機能性として「お腹の調子を整える」「腸内環境を整える」などがある場合には、販売時に「腸活」という言葉を使っても、薬機法や健康増進法に違反することにはならないでしょう。

機能性の根拠になる関与成分としては例えば、乳酸菌、ビフィズス菌、食物繊維(難消化性デキストリン、グアーガム分解物、イソマルトデキストリン)、フラクトオリゴ糖、イヌリン、マルトビオン酸などがあります。

まとめ

腸活という言葉は多くの人が気軽に使っていますが、食品やサービスの販売をするときには注意して使う必要があります。

合理的な根拠がない場合には使うべきではありません。

使用して問題ないのかよく確認して、広告宣伝では言葉を選びましょう。